映画「水は海に向かって流れる」

田島列島さんの原作ファンで先日映画を見に行きました。

そんなに悪くない映画なのに、お客が入っていいない。レイトで客は私を含めて2名だけ。

大丈夫なのか心配してます。広瀬すず、最低興行収入とかうわさされていますね。

この映画はとにかく広瀬すずの演技が良い。

広瀬すずのファンは絶対に劇場で見るべきと思う。

どんな雰囲気でしゃべってよいのか難しいセリフが多々ある原作。

そのセリフを、広瀬すずは完璧に、演じています。

全体的に低いトーンのしゃべり。それがなんとも良い雰囲気を出しています。

原作の榊さんは、性格がいまいち定まってなく一貫性がないのですが、

広瀬すず演じる榊さんは一貫性のあるキャラクターになっていますね。そこも映画ならでは。

原作にくらべて近寄りがたい強めのキャラになっていますがそれはそれで有り。

全体としては、原作の良さを壊すことがなく、それなりにまとまっていて良い映画になっています。

細やかな心情の動きは一度見ただけではわかりきらないかもしれない。

残念なところといえば、原作全3巻の内容を映画の2時間に収めるには、はしょらないといけないところがあったところでしょうか。

前半は、ストーリーも詰め込んでいる感がでて、駆け足気味に話が進みます。原作を知っている身としてほ面白いですが、原作知らない人にはついて行きにくいかも。

教授の榊さんを気遣う、いたずら的温かい場面が減っているのが残念。

あと、美術部の藤波さんという良いキャラクターを(時間的に)入れられなかったのは残念。

原作からはしょられているシーンは多々あって、できれば5時間ぐらいにして全部描いてほしかった、という無理な願いはあります。

引っ越し後の榊さんのシーンもなかったけど、これはこれでよかったとも言える。原作最後の榊さんのセリフを言う広瀬すずを見たかった気はすごくありますが。

なんにせよ、広瀬すず演じる榊さんが魅力的になっています。

主人公の榊さんは、自分の感情を表に出さず、淡々と生きていて、またそう生きていたいと思っている。

それがシェアハウスに母親の不倫相手の息子がやってきたことで、感情が表に出さなければならなくなってくる。

感情が揺れ動く自分に躊躇しながらも、自分の感情を大切にしていくようになっていく姿がこの映画の核になります。

観客動員数が少ないので、映画の公開は早々に終わりそうです。気になっている方はぜひ見に行ってください。

損はない映画だと思います。

原作未読の方は原作1巻を見てから映画に行ってもよいかも。

今、講談社の漫画アプリのマガポケで1巻分無料で読めます

https://pocket.shonenmagazine.com/

宣伝で映画の部分部分の動画が公開されています。

ほとんどの重要シーンが公開されている気もします。。 (これだけでほぼほぼ見た気になれるかも)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です